真空メロウblog「蟹の構造」

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     井上ひさし「自家製 文章読本」という文庫を読んでいたら(博覧強記の作者が過去いろいろな作家が残した文章作法をピックアップしながら意識してライトに本人の文章観を書いている。)、芥川龍之介は「-」という記号を連発するクセがあった、と書いてあって。

    ほしたら確かめてみようかと思うのが人情、本棚から抜いてちくま日本文学全集「芥川龍之介」。
    読み始めたらたしかに「-」が出てくる、出てくるなんてもんじゃない、出まくっている。

    そのまま読んでいると太宰治のことが頭に浮かんできて、この人の影響をとても受けているんだな、むしろ芥川龍之介のような作品を書こう書こうとしていたのがひしひしとわかる。

    そのまま読んでいると最初の「-」のことは忘れ、太宰も消えて、芥川龍之介の残した作品の素晴らしさに夢中になっていた。

    人間の心のありかたを一言で言えといわれたら、それは、醜い。
    飲み込んで美しさを表現できる体現できる大ウソつきの人間も素晴らしい、と私は思う。

    しかし芥川龍之介の作品の人間の醜さの中のひだに潜む美しさともいえない揺れであったり、美しさの襞にもしっかりひそむ醜さであったり、そういったひだを感じさせる力量、内包している凄みには及ばない。







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    ほんとだけを突き通した先に殺人があるとしたら、嘘を受け入れる力。


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